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第一話 世界制覇の道

昔々、メルファリアと言う田舎でのお話
カセドリア村にそれは仲の良い兄妹が住んでおったそうな

慶太「 おーい、大変だ!みんな集まってくれ 」
烏賊足の長男である、烏賊足慶太が戻るなりみんなを集めだした。

杏「 お前はうるさいんだよ、どうしたんだよ? 」
三女の烏賊足杏一見性格がきつそうであるがその通りである。

兎「 うん?なになにー?どしたー? 」
能天気な次男、烏賊足兎勢いだけでやっちゃいました系ノリが売りである。

慶太が尋ねる
慶太「 他の連中はどこへ行った?みんなに話したいことがあるんだ 」

杏「 知らない、用があるならお前が探してこいよ 」

そこへ姿を現したのは・・・
廃慈「 ・・・ 」
極端に無口な烏賊足廃滋、次女である。

慶太「 廃慈、他の兄妹はどこだ?知らないか? 」
廃慈「 ・・・ 」

十数秒の沈黙が流れかすかに首を振る、否定の仕草だ。

慶太「 そうか・・・・・葵ーっ!居るか?葵ーっ! 」

しばくして奥から出てくる人物が
葵「 なに?お兄ちゃんそんな大声で呼ばなくても聞こえるでしょう 」

烏賊足兄妹の中で唯一まともな人らしい、長女の烏賊足葵である。

慶太「 すまんすまん、他の連中はどこにいった?
    ちょっとみんなに相談したいことがあるんだが・・・ 」

葵「 みんな裏庭に居たと思うけど、呼んでくるから待ってて 」

慶太「 頼む 」

葵が裏庭にいきしばらくして・・・・
ぞろぞろと集まりはじめる。

烏賊足壷
兄妹の3男、頭の回転が早く機転が利くが、その分人を見下しがちになる

烏賊足倍増
兄妹の末弟、性格は大人しく優しい、杏や壷に良く虐められている

慶太「 みんな揃ったな?実はみんなに相談がある 」

慶太「 今日村長の家まで行って来たんだが、
    今度カセドリア村バンク大会が開かれるらしい 」

慶太「 7人で参加できるんだ。兄妹で参加してみないか? 」

兎「 なぁ・・・バンク大会ってなに?美味しいの? 」

壷「 兎兄は、本当に馬鹿だな・・・いいかいバンク大会って言うのは、
   各地の豪傑やら力自慢を集めてチームを組んで、
   集団戦闘で強さを競うメルファリアで最も由緒のある武術大会だよ 」

葵「 壷ちゃんは本当に物知りだねー、凄いねー 」

杏「 面倒くせぇ・・・私はパスだな、やりたい奴で出てよ 」

廃慈「 ・・・ 」

倍増「 俺は・・・みんなで出てみたい、力を試してみたい 」

杏「 お前は黙ってろ、余計なこと言うんじゃねーよ! 」

倍増と廃慈「 ・・・ 」

慶太「 おいおい・・・杏、俺はみんなに相談してるだけで、
    参加するともしないとも決めてないぞ?ちょっとは人の意見も聞こうぜ? 」

杏「 時間の無駄だろ・・・・ 」

慶太「 葵はどうだ?それに壷も兎は? 」

葵「 うーん、私はみんなの意見に従うよ、個人としてはどっちでも良いし 」

壷「 俺も参加してみたいかな?
   ただし作戦立案は俺に任せてくれよ?それが条件だ 」

兎「 楽しそうだな、祭りはみんなで参加するのが一番だ! 」

慶太「 廃慈は? 」
廃慈「 ・・・ 」

慶太「 参加したい? 」
廃慈「 ・・・ 」
首を横に振る

慶太「 参加したくない? 」
廃慈「 ・・・ 」
首を横に振る

杏「 だぁーうぜー、ハッキリしろよ!面倒くせーな 」

葵「 杏ちゃん、もう少し待ってあげようよ・・・
   廃慈も一生懸命考えてると思うから・・・ね? 」

杏「 わかったよ・・・ 」
兄妹のまとめ役である葵にはなぜか素直に従う杏であった。

慶太「 ふむ・・・何か条件付きでなら参加してもいいのかな?
    それとも、何かしてみたいことがある? 」

廃慈「 ・・・ 」
うなづく

慶太「 あとでゆっくりと、どうしたいのか確かめるとして、
    廃慈は基本的に参加に賛成ってことでいいな? 」

廃慈「 ・・・ 」
しばらく考え込んだあとうなづく

慶太「 OK、となると後は・・・ 」

慶太は、そっぽを向いて不機嫌そうにしている杏を見る、
視線に気付いてか杏はますます不機嫌そうな顔をする。

葵「 ・・・杏ちゃん、普段自分を出さない倍増ちゃんも廃慈ちゃんも
   参加したいって、珍しいよね? 」

葵「 私もみんな揃って出れるなら楽しいと思うよ?
   やっぱり杏ちゃんは、それでも絶対に嫌なのかな? 」

葵が優しく諭すように杏に語りかける。

慶太「 親父やお袋が死んで、みんなで楽しそうにわいわい何かするって
    めっきり少なくなったろ・・・ 」

慶太「 俺はみんなが笑いながら楽しく暮らせるように、
    このバンク大会をきっかけにしたいんだ・・・杏・・頼むこの通りだ 」

杏に向かって頭を下げる慶太

杏「 なんだよ、まるで私一人が悪者みたいじゃんか、
   みんながやる気なら・・・仕方ないな
   わかったよ参加するよすればいいんだろ? 」

葵「 杏ちゃんは素直に自分の気持ちを出すのが下手なだけなんだよね?
   本当は優しい子だって私は知ってるよ 」

慶太「 杏、ありがとう 」

兎「 お、じゃあバンク大会参加でいいのかな?
   そうと決まったら気合いれてこーぜ! 」

慶太「 俺はこの大会で優勝を目指すつもりだ、
    やるからには一番を目指さないとだしな 」

杏「 ばっかじゃねーの・・・なれる訳無いだろう常識的に 」

壷「 よし、俺が編成と役割を考える、そこらは任せてくれ 」

廃慈「 ・・・ 」
壷に何か言いたげにじっと見つめている。

壷「 廃慈?何か言いたいことでもあるのか? 」
廃慈「 ・・・ 」
うなづく

壷「 どうした? 」
廃慈「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 」
廃慈「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 」
廃慈「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 」

壷「 だぁーっ!もういい、葵姉ぇ悪い通訳して、後で教えてくれ 」

葵「 うん 」
葵「 廃慈ちゃん、言いたいことは自分でしっかり伝えられるようにしないとね?
   今度のバンク大会中の課題だよ?お姉ちゃんと約束だからね? 」

廃慈「 ・・・ 」
じとーっと葵を見つめる・・・・やがてかすかにうなづく。


こうして、烏賊足兄妹の世界制覇への挑戦が始まったのであった。