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こぼれ話9 葵と杏のクッキング

ある日の晩
葵が、ご飯を用意するために台所へ向かうと・・・

葵「 あれ?杏どうしたの? 」
杏「 あっ・・・いや、たまには私が晩御飯作るのもいいかなと・・・ 」

葵「 ふーん・・・喜んでくれるといいね! 」
杏「 な、なにが?私はただ、いつも葵姉ぇばかりに・・・ 」
杏「 たまには手伝っても・・・・いいかなと 」

葵「 ありがとう〜、それで杏ちゃんは何を作ってくれるのかな? 」
杏「 ・・・・・・カレーしかできない 」

葵「 じゃあ、美味しいカレーつくって、お兄ちゃんびっくりさせよう 」
杏「 な、なんで慶兄ぃが出てくるのっ、関係ないんだからっ 」

葵「 うんうん、じゃぁそうゆうことにしとこう 」
杏「 ・・・( こいつも、なんかむかつく・・・ )」

なんだかんだいいつつ、葵と杏の御飯作りは進み、夕食の時間

葵「 はいー、みんなお腹空いたでしょう、待たせちゃってごめんねー 」

兎「 腹が減って、目がまわるー 」

葵「 きっと今日のご飯は凄く美味しいよ〜 」

慶太「 なんか意味ありげな言い方だな・・・ 」

葵「 へへー、ひ・み・つ♪ 」
杏「 ・・・( な、なんで、こんな含みを持たせるかな・・・ )」

そしてみんなの前に、食事が運ばれてくる

慶太「 うーん、いい匂い・・・美味そうだ 」
壷「 早く食べようぜ 」

葵「 はい、お待たせしましたー、じゃぁ頂きましょう 」

烏賊足兄妹「 いただきまーす 」

杏はチラチラと横目で慶太を気にしていて、落ち着きがない

慶太「 んっ・・・今日のカレーは、いつもと違うね・・・ 」

葵「 あら・・・口に合わなかったかな?結構自信作なのに・・・ね? 」
そういうと、チラッと杏の方を見る

杏「( だから、余計なこと言わなくていいからっ )」

倍増「 うーん、俺はいつものが好きかな・・・ 」
杏「 ・・・ 」

壷「 これも美味しいけど、俺もどっちかと言うといつものがいいかな? 」
杏「 ・・・ 」

二人の評価を聞き、だんだんと顔が暗くなる杏

慶太「 そうか?俺はこのカレー好きだな 」
杏「 !!」

慶太「 普段のも好きだけど・・・こっちのカレーのほうが、俺は合うみたいだ 」

葵「 お兄ちゃんは気に入ったのかな? 」
葵「 たぶんね、お兄ちゃんにとって特別なカレーなんだと思うよ? 」

杏「( ちょっ・・・なんてことを言いやがる )」

慶太「 なんだよそれー 」
葵「 さぁ、なんでしょうねぇ〜 」

この後、杏の機嫌が妙に良かったことは言うまでもない

春「 わぅ・・・ 」
なぜか春のエサもカレーだったとさ