FEZ(ファンタジーアースゼロ)を、もっとたくさんの人に知ってもらい、楽しんでもらうためのコンテンツを置いています。

とりかご | FEZファンサイト
メニュー終わり
おすすめマウス
おすすめマウスパッド

第二十八話 ぽっぽ来襲

ユノはその美貌ゆえ、カセドリア中の噂となっていた

農民A「 烏賊足家に、えれぇ綺麗な人が住んでいるらしい 」
農民B「 この前見かけたけど、この世の人とは思えない美しさだったな 」
農民C「 くそっ!烏賊足の連中め・・・上手いことやりやがって! 」

まいぽ「 おやびーん!大変だー! 」
くりぼー「 どうしたぽ?騒々しいぽ 」

まいぽ「 烏賊足家にものすごい美人が住んでるらしいぽ! 」
くりぼー「 ほぅ・・・? 」

まいぽ「 村中その噂で持ちきりだったぽ 」
くりぼー「 そうか・・・よし、まいぽ出かけるぽよ! 」

まいぽ「 え?どこへ? 」
くりぼー「 烏賊足家へいくぽ 」

一方その頃・・・
烏賊足家では目前に迫ったバンク大会へ向け特訓に明け暮れていた

慶太「 よし、そこだ!兎と廃慈は倍増の妨害に合わせて突っ込むぞ! 」

熱のこもった練習をする兄妹と
すっかりマネージャーの立場になってその様子を見守るユノっち

クリボー「 野生のジャイがぽっぽっぽ〜♪ 」

自作のへんちくりんなテーマソングを歌いながら
烏賊足家へ現れるクリボー


クリボー「 ほほぅ、これはこれは・・・ 」
特訓風景を眺め感想を漏らす

そして、ふと傍らに居るユノに気付く

くりぼー「 これはこれは、なかなか・・・ 」
まいぽ「 おやびん? 」

ユノを見つけ、近寄るクリボー

クリボー「 ぽ! 」
ユノ「 ほぇ? 」
突然現れたクリボーに、間抜けな声を上げるユノ

兎「 お前は・・・クリボー!何しにきやがった! 」
葵「 !? 」

葵は『 クリボー 』の単語にビクッと体をすくめる


クリボー「 そう殺気立つな、陣中見舞いに来ただけぽ 」
そう言いつつ、横目でチラとユノを見て目を細める

クリボー「 姫といい、そこのお嬢さんといい・・・
      烏賊足家は美人に恵まれてるようぽね! 」

クリボー「 一人ぐらいもらってもいいぽ? 」

兎「 なに言ってるんだお前・・・頭大丈夫か? 」
まいぽ「 失礼な奴!おやびんはこれが正常ぽ! 」
クリボー「 お前が一番失礼ぽ! 」

兎「 お前の陣中見舞いなんて、お断りだ!帰れ! 」
クリボー「 ふぅー・・・ずいぶんと嫌われてるぽね 」

壷「 当たり前だ、前に何をしたのか忘れたのか・・・こいつ 」
クリボー「 んー?何かしたぽ? 」

少し間をおいて、クリボーは何か思い出したようなそぶりをする

クリボー「 あー・・・まるで動けない集団が・・・ 」

クリボー「 私と勝負したが・・・何も守れなかった?かな? 」

壷「 こいつ・・・ぬけぬけと・・・ 」

クリボー「 もう一度試してみるぽ? 」
クリボー「 でも、今度はそこのお嬢さんをもらっていくぽ 」
と、ユノを指差すクリボー

ユノ「 ほぇ? 」
兎「 ユノっち・・・?なんでまた 」

クリボー「 ユノさんって言うのか・・・ 」

クリボー「 烏賊にはわからないらしいが、ユノさんからは何か感じる 」
クリボー「 上手くいえないが・・・異世界のようなものを・・・ 」

ユノ「 私から・・・? 」

クリボー「 ユノさん、あなたに烏賊足家は相応しくないぽ 」
クリボー「 あなたに相応しい世界、我々の烏合へ来ませんか? 」
まいぽ「 おやびんの『 ぽ 』が消えたぽ!これはマジぽ・・・ 」

ユノ「 あ、あの・・・ 」
兎「 だめだ! 」

兎「 ユノっちが家をでて他へ行こうとそれは、自由だ・・・」
兎「でも、お前のところだけは絶対に許さない! 」

クリボー「 絶対に許さない・・・?お前に決める権利が? 」
兎「 いや・・・ 」

クリボー「 なら、また勝負で決めるぽか? 」
兎「 ・・・いや、勝負はしない・・・ 」

クリボー「 ずいぶん変わったな、すぐに噛み付いてくると思ったが 」
兎「 お前と個人の勝ち負けを競うつもりは無い、俺達はバンクチームなんだ 」
兎「 だから、俺とお前のどっちが強いかなんてどうでもいいことだ 」

クリボー「 そうか、そうゆうことにしておいてやるぽ 」
兎「 それに・・・個人でも、もうお前に負けない 」

まいぽ「 口だけは達者ぽ 」
クリボー「 いや・・・前とは違う 」
クリボー「 こいつが相当腕を上げたのはわかる、決して口だけじゃない 」

クリボー「 ・・・まぁ、今日は陣中見舞いに来ただけぽ 」
クリボー「 つまらないものだけど、受け取るといいぽ 」

そういうと、クリボーはぽっぽ焼きを葵に渡した

クリボー「 ユノさん、いつでも待ってるから、いつでも来るといいぽ 」
そう、言い残すとクリボーとまいぽは烏賊足家を後にした

ユノ「 ・・・ 」
兎「 ユノっち、ユノっちが自分で決めていいからね 」

ユノ「 ・・・それで、あなたはいいの? 」
兎「 いいも何も・・・ユノっちが決めることだろ? 」

ユノ「 もう、いいですっ! 」
フンッと家の中へ駆けていくユノ

葵「 ねえ、兎ちゃん・・・ 」
兎「 うん? 」

葵「 わざと・・? 」
兎「 なにが? 」

葵「 ・・・もうちょっと、人の気持ち気付いてあげないとね・・・ 」
兎「 だから、なにが? 」

葵「 ユノさん、兎ちゃんのこと気になってるみたいだよ? 」
兎「 気になるって? 」

葵「 だーかーら!兎ちゃんに好意を持ってるかもってこと! 」
兎「 なんで? 」

葵「 はぁ・・・そんなの知らないよ 」
兎「 変なの? 」

葵「 ・・・もういい 」


ユノを賭けた果てしなき戦いが、始まろうとしていた