第ニ話 「 ・・・ 」
カセドリア農村でひっそりと暮らしていた烏賊足兄妹は、
バンクェット大会に参加することを決めた。その晩のこと・・・
葵「 廃慈ちゃん、バンク大会のことなんだけどいいかな? 」
廃慈「 ・・・ 」
かすかにうなづく。
葵「 なにか、気になることでもあるのかな?やりたいことがあるの? 」
廃慈「 ・・・ 」
うつむいたまま、うなづく
葵「 廃慈ちゃん、何がやりたいんだろう?お姉ちゃんに教えてくれるかな? 」
廃慈「 ・・・ 」
なにかを訴えるような目で葵を見つめる。
廃慈「 ・・・ 」
廃慈「 ・・・ 」
その様子を隣で見ていた杏が口を挟む。
杏「 あー!もう見ててイライラするな、
言いたいことがあるなら自分で言えよな・・・
いつまでも葵姉ぇが居てくれるわけじゃないんだぞ?
なんでこんなのが姉なんだか・・・ったく・・・ 」
廃慈「 ・・・ 」
杏の言葉にうつむいてしまう廃慈。
葵「 杏ちゃん、廃慈ちゃんはね自分を表現するのが苦手なの
杏ちゃんみたいに、自分の考えや感情をストレートに表現できる人には
理解しずらいかもしれないけど、言いたいことが素直に口に出せないのって、
苦しいことだと思うよ・・・わかってあげて欲しいな 」
杏「 いつもそうやって甘やかすから廃慈姉ぇも倍増もすぐ甘えるんだよっ
もう子供じゃないんだから、言いたいことぐらい自分で言えよなっ 」
廃慈「 ・・・ 」
葵「 もうっ、杏っちょっとあっちに行ってて! 」
杏「 はいはい・・・わかりましたよーっ 」
杏は不満そうに部屋から出て行こうとする、
部屋の扉を開けると廃慈を横目でじろりと見る。
バタンッ!!
葵「 まったく、杏ちゃんも自分の欠点に気付いてないんだから・・・
どっちもどっちだよね?」
葵「 廃慈ちゃん?
杏の言ったことはきついけど・・・
廃慈ちゃんが直さないといけないことをストレートに言ってる分
きつく感じるんだよ、判ってあげてね 」
廃慈「 ・・・ 」
うつむいたままかすかにうなづく
その姿をしばらく見つめていた葵が突然
葵「 えっ?何か言った? 」
廃慈「 。。。。 」
葵「 ??? 」
廃慈「 oooo 」
葵が廃慈の口元へ耳を寄せる。
消え入りそうな小声で
廃慈「 片手を・・・・ゃooo・・・ 」
葵「 廃慈ちゃん片手やりたいの? 」
廃慈「 ・・・うん 」
注意してないと、聞き漏らすほどの小声だが確かに廃慈の声が聞こえた。
葵「 そっか、廃慈ちゃんはバンク大会で片手をやりたいんだね?
壷ちゃんに言っておくよ」
葵「 それにしても廃慈ちゃん・・・
せっかく可愛い声してるんだから、話さないと勿体無いよ〜
お姉ちゃんはもっと廃慈ちゃんの声聞きたいな 」
廃慈は真っ赤になってうつむいてしまった。
廃慈「 ・・・ 」
葵「 まぁ、焦らず少しずつね
でも、廃慈ちゃんの声・・・初めて聞いた気がするよ 」
廃慈「 ・・・ 」
葵「 バンク大会・・・・・がんばろうね!
優勝できたら、廃慈ちゃんも変われる気がするんだ
なんとなくだけど・・・ 」
廃慈「 。。。。 」(がんばる・・・)
葵「 よーし、そうと決まったらさっそく、壷ちゃんと相談してくるね〜 」
突拍子もなく慶太が言い出したバンク大会への参加
欠点だらけの烏賊足兄妹にとって、何かが変わろうとしていた。
バンクェット大会に参加することを決めた。その晩のこと・・・
葵「 廃慈ちゃん、バンク大会のことなんだけどいいかな? 」
廃慈「 ・・・ 」
かすかにうなづく。
葵「 なにか、気になることでもあるのかな?やりたいことがあるの? 」
廃慈「 ・・・ 」
うつむいたまま、うなづく
葵「 廃慈ちゃん、何がやりたいんだろう?お姉ちゃんに教えてくれるかな? 」
廃慈「 ・・・ 」
なにかを訴えるような目で葵を見つめる。
廃慈「 ・・・ 」
廃慈「 ・・・ 」
その様子を隣で見ていた杏が口を挟む。
杏「 あー!もう見ててイライラするな、
言いたいことがあるなら自分で言えよな・・・
いつまでも葵姉ぇが居てくれるわけじゃないんだぞ?
なんでこんなのが姉なんだか・・・ったく・・・ 」
廃慈「 ・・・ 」
杏の言葉にうつむいてしまう廃慈。
葵「 杏ちゃん、廃慈ちゃんはね自分を表現するのが苦手なの
杏ちゃんみたいに、自分の考えや感情をストレートに表現できる人には
理解しずらいかもしれないけど、言いたいことが素直に口に出せないのって、
苦しいことだと思うよ・・・わかってあげて欲しいな 」
杏「 いつもそうやって甘やかすから廃慈姉ぇも倍増もすぐ甘えるんだよっ
もう子供じゃないんだから、言いたいことぐらい自分で言えよなっ 」
廃慈「 ・・・ 」
葵「 もうっ、杏っちょっとあっちに行ってて! 」
杏「 はいはい・・・わかりましたよーっ 」
杏は不満そうに部屋から出て行こうとする、
部屋の扉を開けると廃慈を横目でじろりと見る。
バタンッ!!
葵「 まったく、杏ちゃんも自分の欠点に気付いてないんだから・・・
どっちもどっちだよね?」
葵「 廃慈ちゃん?
杏の言ったことはきついけど・・・
廃慈ちゃんが直さないといけないことをストレートに言ってる分
きつく感じるんだよ、判ってあげてね 」
廃慈「 ・・・ 」
うつむいたままかすかにうなづく
その姿をしばらく見つめていた葵が突然
葵「 えっ?何か言った? 」
廃慈「 。。。。 」
葵「 ??? 」
廃慈「 oooo 」
葵が廃慈の口元へ耳を寄せる。
消え入りそうな小声で
廃慈「 片手を・・・・ゃooo・・・ 」
葵「 廃慈ちゃん片手やりたいの? 」
廃慈「 ・・・うん 」
注意してないと、聞き漏らすほどの小声だが確かに廃慈の声が聞こえた。
葵「 そっか、廃慈ちゃんはバンク大会で片手をやりたいんだね?
壷ちゃんに言っておくよ」
葵「 それにしても廃慈ちゃん・・・
せっかく可愛い声してるんだから、話さないと勿体無いよ〜
お姉ちゃんはもっと廃慈ちゃんの声聞きたいな 」
廃慈は真っ赤になってうつむいてしまった。
廃慈「 ・・・ 」
葵「 まぁ、焦らず少しずつね
でも、廃慈ちゃんの声・・・初めて聞いた気がするよ 」
廃慈「 ・・・ 」
葵「 バンク大会・・・・・がんばろうね!
優勝できたら、廃慈ちゃんも変われる気がするんだ
なんとなくだけど・・・ 」
廃慈「 。。。。 」(がんばる・・・)
葵「 よーし、そうと決まったらさっそく、壷ちゃんと相談してくるね〜 」
突拍子もなく慶太が言い出したバンク大会への参加
欠点だらけの烏賊足兄妹にとって、何かが変わろうとしていた。