第二十五話 新たな家族
兎が武者修行を終え、烏賊足の家に戻ってきた
庭先で兎の姿を真っ先に見つけた葵が、兄妹みんなに知らせる
葵「 あれ、兎・・・?おかえりー 」
兎「 姉ちゃん、ただいま! 」
葵「 みんなー、兎が戻ってきたよーっ! 」
葵の声を聞きつけ、兄妹達が玄関へと集まってくる
慶太「 兎、元気そうだな・・・修行のほうはどうだった? 」
兎「 うん、まあそれなりかな? 」
慶太「 なんだよ、頼りないな・・・まぁ無事に戻ってきてなによりだ 」
廃慈「 ・・・ 」( おかえりなさい )
兎「 廃慈、ただいま 」
倍増「 兎兄ちゃん、おかえりー 」
壷「 兎兄ぃ、生きてたかっ!おかえり 」
杏「 おかえり 」
兎「 みんなも元気そうだな、ただいま 」
壷「 んん? 」
兎の後ろで隠れるようにしているユノに壷が気付く
壷「 ・・・なぁ、兎兄・・・後ろの・・・それは誰? 」
兎「 ああ、川辺で拾ったんだ・・・ゆのっち 」
壷「 拾ったって・・・あれほど生き物は拾うなって・・・ 」
兎は昔から、生き物をむやみに拾ってくる癖があり
春も、その癖のおかげで烏賊足家族の一員となっている
倍増「 ・・・壷兄ちゃん、突っ込みどころがおかしくない・・・? 」
葵「 兎ちゃん、いくらなんでも人を拾ってくるなんて・・・ 」
慶太「 ユノさんとやら、見かけない顔だけど・・・どこの人だい? 」
ユノ「 ・・・わからないんです 」
兎「 変な人なんだよー、名前以外のこと全部忘れちゃったらしい 」
ユノ「 あなたに変だなんて言われたくないっ! 」
倍増「 ・・・たしかに 」
壷「 つまり・・・ユノさんは記憶喪失? 」
ユノ「 ・・・そうみたいです 」
慶太「 ・・・で、兎・・・お前はユノさん連れて来てどうしようってんだ? 」
兎「 いや、放っておいたら死んじゃいそうだったから・・・ 」
慶太「 とりあえず、記憶が戻るまで家に居るのは構わないが・・・
ユノさんの家の人が心配しないかな? 」
壷「 それはそうだけど、家もわからないみたいだし
放っておいても解決しないから仕方ないんじゃないかな・・・ 」
ユノ「 あの・・・私・・・行く場所がないんです・・・
もし迷惑でなければ・・・しばらく置いてもらえませんか? 」
慶太「 それは構わないけど 」
ユノ「 本当ですか?ありがとうございます 」
葵「 でも、部屋に空きがないよ・・・? 」
兎「 ・・・それなら、春のところで寝ればいいんじゃね?暖かいしっ 」
ユノ「 春さん? 」
兎「 うん、うちのペットの狼だっ 」
ユノ「 ・・・あなた、絶対わざと言ってるでしょう? 」
壷「 いーや・・・兎兄は・・・本気だよな・・・? 」
倍増「 ・・・うん、絶対本気だと思う・・・ 」
慶太「 ・・・仕方ない、ユノさん・・・俺の部屋を使ってくれ 」
杏「 !? 」
廃慈「 ・・・!? 」
杏「 ちょ、ちょっと、女の人に自分の部屋で暮らせとか
お前・・・なに考えてるんだよっ・・・変態!! 」
壷「 慶太兄・・・ユノさんが綺麗だからって・・・
独り占めはよくないぜ?なんなら俺の部屋に・・・ 」
慶太「 おいおい、俺は兎の部屋に行くよ、当たり前だろう 」
廃慈「( ホッ・・・ )」
兎「 えぇー、俺と兄ちゃん同室になるのかよ・・・ 」
慶太「 お前・・・問題抱え込んできた分際で・・・ 」
葵「 兎ちゃん、お兄ちゃんと同室が嫌ならいい方法あるよ? 」
兎「 なになに? 」
葵「 兎ちゃんが春のところいけば解決! 」
慶太「 それもありだな・・・ 」
春「 ・・・( 勘弁してください )」
こうして、ユノっちが新しく家族に加わった
庭先で兎の姿を真っ先に見つけた葵が、兄妹みんなに知らせる
葵「 あれ、兎・・・?おかえりー 」
兎「 姉ちゃん、ただいま! 」
葵「 みんなー、兎が戻ってきたよーっ! 」
葵の声を聞きつけ、兄妹達が玄関へと集まってくる
慶太「 兎、元気そうだな・・・修行のほうはどうだった? 」
兎「 うん、まあそれなりかな? 」
慶太「 なんだよ、頼りないな・・・まぁ無事に戻ってきてなによりだ 」
廃慈「 ・・・ 」( おかえりなさい )
兎「 廃慈、ただいま 」
倍増「 兎兄ちゃん、おかえりー 」
壷「 兎兄ぃ、生きてたかっ!おかえり 」
杏「 おかえり 」
兎「 みんなも元気そうだな、ただいま 」
壷「 んん? 」
兎の後ろで隠れるようにしているユノに壷が気付く
壷「 ・・・なぁ、兎兄・・・後ろの・・・それは誰? 」
兎「 ああ、川辺で拾ったんだ・・・ゆのっち 」
壷「 拾ったって・・・あれほど生き物は拾うなって・・・ 」
兎は昔から、生き物をむやみに拾ってくる癖があり
春も、その癖のおかげで烏賊足家族の一員となっている
倍増「 ・・・壷兄ちゃん、突っ込みどころがおかしくない・・・? 」
葵「 兎ちゃん、いくらなんでも人を拾ってくるなんて・・・ 」
慶太「 ユノさんとやら、見かけない顔だけど・・・どこの人だい? 」
ユノ「 ・・・わからないんです 」
兎「 変な人なんだよー、名前以外のこと全部忘れちゃったらしい 」
ユノ「 あなたに変だなんて言われたくないっ! 」
倍増「 ・・・たしかに 」
壷「 つまり・・・ユノさんは記憶喪失? 」
ユノ「 ・・・そうみたいです 」
慶太「 ・・・で、兎・・・お前はユノさん連れて来てどうしようってんだ? 」
兎「 いや、放っておいたら死んじゃいそうだったから・・・ 」
慶太「 とりあえず、記憶が戻るまで家に居るのは構わないが・・・
ユノさんの家の人が心配しないかな? 」
壷「 それはそうだけど、家もわからないみたいだし
放っておいても解決しないから仕方ないんじゃないかな・・・ 」
ユノ「 あの・・・私・・・行く場所がないんです・・・
もし迷惑でなければ・・・しばらく置いてもらえませんか? 」
慶太「 それは構わないけど 」
ユノ「 本当ですか?ありがとうございます 」
葵「 でも、部屋に空きがないよ・・・? 」
兎「 ・・・それなら、春のところで寝ればいいんじゃね?暖かいしっ 」
ユノ「 春さん? 」
兎「 うん、うちのペットの狼だっ 」
ユノ「 ・・・あなた、絶対わざと言ってるでしょう? 」
壷「 いーや・・・兎兄は・・・本気だよな・・・? 」
倍増「 ・・・うん、絶対本気だと思う・・・ 」
慶太「 ・・・仕方ない、ユノさん・・・俺の部屋を使ってくれ 」
杏「 !? 」
廃慈「 ・・・!? 」
杏「 ちょ、ちょっと、女の人に自分の部屋で暮らせとか
お前・・・なに考えてるんだよっ・・・変態!! 」
壷「 慶太兄・・・ユノさんが綺麗だからって・・・
独り占めはよくないぜ?なんなら俺の部屋に・・・ 」
慶太「 おいおい、俺は兎の部屋に行くよ、当たり前だろう 」
廃慈「( ホッ・・・ )」
兎「 えぇー、俺と兄ちゃん同室になるのかよ・・・ 」
慶太「 お前・・・問題抱え込んできた分際で・・・ 」
葵「 兎ちゃん、お兄ちゃんと同室が嫌ならいい方法あるよ? 」
兎「 なになに? 」
葵「 兎ちゃんが春のところいけば解決! 」
慶太「 それもありだな・・・ 」
春「 ・・・( 勘弁してください )」
こうして、ユノっちが新しく家族に加わった